訪日外国人の緊急入院、その実態を全国で記録する――ACCESS Japan Registryへのご参加を

2019年には3,188万人を超えた訪日外国人観光客。格安航空会社の普及や観光地の地方分散化により、これまで外国人患者の受け入れ経験がなかった医療機関でも、対応を迫られるケースが急増しています。

しかし現状、この患者群の疫学実態を体系的に把握したデータベースは、国内外を問わずほとんど存在しません。

ACCESS Japan Registryとは

そこで私たちは、訪日外国人観光客の緊急入院症例を対象とした全国多施設レジストリを立ち上げました。正式名称は “Assessment of Cross-Cultural Medical Access and Emergency & Support Systems for Foreign Patients in Japan”(ACCESS Japan Registry)です。

国立健康危機管理研究機構(JIHS)と大阪大学大学院医学系研究科が共同で運営し、REDCapプラットフォームを用いて全国の参加施設から症例を蓄積します。

何を調べるか

収集するのは、通常診療の範囲内で得られる情報です。

  • 患者背景:年齢・性別・国籍・渡航目的・旅行保険加入の有無など
  • 医学情報:主訴・診断名(ICD-10)・入院日数・手術の有無・転帰など
  • 医事情報:入院費用・退院時未収金の有無と額・回収見込み
  • 言語サポート:医療通訳の利用の有無・言語・形態

研究のための追加検査や処置は一切ありません。

参加施設の手続きについて

参加施設での新規倫理審査申請は原則不要です。参加施設の担当者は「既存情報の提供のみを行う者」に該当し(生命・医学系指針 第2⒄)、本研究の共同研究機関とはみなされません。JIHSの倫理審査委員会がすでに承認した手続き方法(オプトアウト)のもと、施設長の許可手続きをとっていただくだけで参加できます。

おわりに

目標は全国30医療機関・1,000症例です。このレジストリが充実すれば、訪日外客の医療提供体制に関する政策提言の根拠となり、日本だけでなく国際的な渡航医学の礎ともなり得ます。

外国人診療・救急医療・渡航医学に関心をお持ちの施設・先生方のご参加を、心よりお待ちしています。

🔗 詳細:https://www.hosp.jihs.go.jp/icc/020/028/acsj/index.html

タイトルとURLをコピーしました